両親媒性ビタミンC誘導体

APPS100%単体

水にも油にもなじむ性質(両親媒性)を持ち、APSよりも皮膚の奥深くまでアスコルビン酸を届けることを目的に設計された原料です。顔専用の原料として設計しており、頭皮でのご使用は想定しておりません。

商品画像
製品名
APPS100%単体
化粧品表示名称
パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na
医薬部外品名
なし
化学名
L-アスコルビン酸 2-リン酸 6-パルミチン酸 3ナトリウム
INCI名
Trisodium Ascorbyl Palmitate Phosphate
略称
APPS
状態
粉末
容量
1g
特性
両親媒性
用途
化粧水作成
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ビタミンC講座を先に読んでおくと理解しやすいと思います。また、APPSはAPSとの比較で理解した方が分かりやすいため、あわせてAPS100%単体の解説もご参照ください。

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APPSは何をくっつけているの?

APPSもAPSと同じく、酸化しやすいアスコルビン酸に何かをくっつけて、活動を止めておく仕組みの原料です。APSは「リン酸」をくっつけていましたが、APPSは、リン酸に加えて「パルミチン酸」もくっつけています。APSに「パルミチン酸(Palmitate)」が追加された状態であることから、APS+Pという名称になっています。

正式な化学名は「L-アスコルビン酸 2-リン酸 6-パルミチン酸 3ナトリウム」です。名前の「2-リン酸」「6-パルミチン酸」は、リン酸がアスコルビン酸の2位(C2)に、パルミチン酸が6位(C6)に結合していることを表しています。

出典:レゾナック社 安全データシート(改訂日2025年4月7日)。CAS番号:302345-18-2

アスコル ビン酸 リン酸 APS=鎖1本
APS:アスコルビン酸にリン酸を1本の鎖でつなげた状態
アスコル ビン酸 リン酸 水になじみやすい パルミチン酸 油になじみやすい APPS=鎖2本
APPS:アスコルビン酸にリン酸とパルミチン酸を2本の鎖でつなげた状態
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パルミチン酸って、どんなものなの?

パルミチン酸は、化学的には「脂肪酸」というグループに分類される成分です。イメージとしては、牛脂(ぎゅうし)に近い存在と考えていただくと分かりやすいかもしれません。常温では液体の「油」ではなく、常温で固まっている「脂(あぶら)」の仲間です。実際、パルミチン酸は牛脂や豚脂、パーム油などに広く含まれている、ごくありふれた脂肪酸で、石けんや食品、化粧品などにも幅広く使われています。

パルミチン酸そのものは水にはなじみません。水になじみやすい部分(リン酸)と、油になじみやすい部分(パルミチン酸)の、両方を1つの分子の中に持たせる。これがAPPSの設計の考え方です。

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パルミチン酸を追加した目的は何?

ビタミンC講座 上級編①の「500ダルトンの法則の例外」を思い出してください。水溶性の成分は、分子量が500ダルトン以下であれば、肌の角質層を通り抜けやすくなります。ただし、成分が油になじみやすい性質(油溶性・両親媒性)を持つ場合には、分子量が500ダルトンを多少超えていても、通り抜けられることがあります。

APPSの分子量は560.5で、500より少し大きい値です。

分子量の出典:PubChem「Trisodium ascorbyl palmitate phosphate」

APPSにパルミチン酸を追加した目的は、まさにこの「油になじみやすい」という性質を作り出し、500ダルトンという壁を油の力で越えて、アスコルビン酸を肌の内部に届けることにあります。APPSは、水に溶ける性質と、油になじみやすい性質を、両方あわせ持っています。これを「両親媒性」と呼びます。

APS(水溶性) APPS(両親媒性)
APSは水になじむ水溶性、APPSは水にも油にもなじむ両親媒性(青=水になじむ/茶=油になじむ)
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APPSはどのくらいの深さまで届くの?

APPSを開発したレゾナック社は、資料の中で「皮膚深部へのVCの供給」という表現を用いています。両親媒性という性質により、水溶性のビタミンC誘導体や油溶性のビタミンC誘導体と比較して、より高い浸透力で皮膚の深い部分までアスコルビン酸を届けられるとされています。レゾナック社はAPSも製造しているメーカーであるため、APPSを開発した目的は、APSよりもさらに深くアスコルビン酸を届けることにあると考えられます。

出典:レゾナック社提供資料「皮膚浸透イメージ」

角質層 表皮 真皮 APS APPS APPSの方が、より皮膚の奥深くまで届く(イメージ図)
APSは角質層の内側まで、APPSはさらに皮膚の奥深くまで届く(イメージ図)
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APPSの鎖は、いつ切れるの?

これには2つのパターンがあります。1つは化学的な公式見解、もう1つは弊社の経験則から導かれた見解です。

①体内のホスファターゼとエステラーゼという酵素によって切れる

APSではリン酸との鎖が、ホスファターゼという酵素によって切れることをAPS100%単体の解説(鎖は、いつ切れるの?)でご紹介しました。APPSの場合は、リン酸だけでなくパルミチン酸ともくっついているため、2本の鎖を切る必要があります。

リン酸側の鎖は、APSと同じくホスファターゼによって切れます。パルミチン酸側の鎖は、エステラーゼという別の酵素によって切れます。

アスコル ビン酸 ホスファターゼ リン酸 パルミチン酸 エステラーゼ
ホスファターゼの矢印がリン酸側の鎖を、エステラーゼの矢印がパルミチン酸側の鎖を切り裂く

APPSは、酸化しやすいアスコルビン酸を2本の鎖で二重に縛って活動を止めています。しかし体内に入ると、ホスファターゼとエステラーゼの働きによってアスコルビン酸は本来の姿に戻り、「酸化と還元」を始めます。

なお、ホスファターゼとエステラーゼは生きていくために欠かせない酵素で、体のあらゆる場所に存在し、特に皮膚には広く分布しています。そのため、これらの酵素が無くて鎖が切れない、ということは基本的にありません。

②水に溶けている間に、少しずつ切れる

APSでは、水溶液の状態で保管している間に少しずつ鎖が切れているのではないか、というのが弊社の見解です。APPSでも同様のことが起こりうると考えています。

APPSを精製水に溶かすと、pHは7〜8程度の弱アルカリ性になります(弊社での確認値です)。APSでは冷蔵保存していても、1か月ほど経過するとpHが作成時より下がりますが、APPSの場合は1か月ほど経過してもpHの変化がほとんど見られていません(まだデータの絶対数が少ないため、確定的な情報ではありません)。この結果からすると、APPSはAPSほどには鎖が切れていない可能性があります。

なお、メーカーであるレゾナック社の検査成績書では、原料としての品質保証値としてpH7.5〜9.0という規格が定められています(弊社での確認値と、測定条件・濃度が同一かどうかまでは確認できていません)。

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APPSは安定していないと言われることがあるけど本当なの?

これには、大きく2つの理由が考えられます。

①医薬部外品としての承認を取れていないことを理由とするもの

医薬部外品の承認を取るための試験には「過酷試験」と呼ばれるものがあります。これは、たとえば40〜50℃といった高温の環境に数か月間置いて、成分が分解したり、分離・変色したりしないかを確認する試験です。この過酷試験に合格していないことをもって「不安定」と言われているのであれば、そもそも過酷な環境で使用しなければよいだけの話であり、常温を大きく超えない環境で作る手作り化粧品では、あまり関係のない話だと弊社では考えています。

②化学的な理由によるもの

APPSは、アスコルビン酸にリン酸とパルミチン酸という2か所の結合部分を持っています。結合部分が1か所しかないAPSと比べると、鎖が切れうる場所が単純に多いという意味では、相対的に安定性が劣ると言われることがあります。

ただし、次の「⑦どのようにアスコルビン酸に戻るの?」でご説明する通り、APPSの鎖が切れる際は、まず片方の鎖だけが切れて、残りはAPSまたはアスコルビルパルミテートという、それぞれ単独でも安定した原料として扱われている成分になります。そこから先の安定性は、APSまたはアスコルビルパルミテートそれぞれの安定性がそのまま引き継がれると考えられるため、「結合部分が2か所ある=常に不安定」と単純に言い切れるものではない、というのが弊社の考えです。

もう少し踏み込むと、「2か所あるから弱点が2倍」という考え方には、見直す余地があります。ポイントは、どちらの鎖が先に切れるかによって、その先の話が変わってくることです。

先にリン酸が切れた場合、残るのはアスコルビルパルミテートです。これはC2のエンジオール(反応の中心部分)がむき出しの、反応性が高い状態です。一方、先にパルミチン酸が切れた場合、残るのはC2がふさがれたままのAPSで、こちらは水中でも安定です。つまり2つの経路のうち、本当に「品質が落ちる」方向に向かうのは、リン酸が先に切れるパターンだけです。パルミチン酸が先に切れるパターンは、安定なAPSに変わるだけなので、劣化とは呼べません。「結合部分が2か所だから単純に2倍不安定になる」という主張は、この点を見落としていると弊社は考えています。

どちらの鎖が先に切れやすいかについては、一般的な化学の傾向として、パルミチン酸側(脂肪酸エステル)の方が、リン酸側(リン酸エステル、酵素なしでも比較的丈夫な結合として知られています)より、水の中では緩やかに切れやすいとも考えられます。もしそうであれば、安定なAPSに変わる経路の方がむしろ起こりやすく、「2倍不安定」論はなおさら当てはまりにくくなります。ただし、これは弊社の推測であり、APPSそのものでこの点を直接確認したデータがあるわけではありません。

とはいえ、鎖が切れうる場所が多いこと自体は事実であり、いずれにしても手作り化粧品では1か月使い切りを前提としていますので、大きく劣化する前に使い切っていただければ問題ないと弊社では認識しています。

③すぐに黄色くなるから不安定という意見について

これは誤解だと弊社では考えています。APPSを高濃度で溶かすと、新鮮なAPPSを使用していても、撹拌の途中で黄色みが出ることがあります。落ち着くと白っぽい色になりますが、APSのような透明感は元々ありません。APPSは、原料そのものが白〜黄色をしているというのが弊社の認識であり、水溶液が黄色みを帯びたことをもって、劣化していると判断するのは正しくないと考えています。

実際、メーカーであるレゾナック社の検査成績書でも、性状の品質保証値そのものが「白色〜帯黄白色の粉末又は顆粒である」と定められており、この検査成績書は毎ロット、この基準に「適合」していることを確認したうえで出荷されています。つまり、白〜黄色みを帯びていることは劣化のサインではなく、もともとの規格として想定されている状態だということです。

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どのようにアスコルビン酸に戻るの?

APSの場合は、ホスファターゼによってリン酸との鎖が切れた時点で遊離アスコルビン酸となり、「酸化と還元」というビタミンC本来の力を発揮します。APPSはリン酸とパルミチン酸という2本の鎖で繋がっているため、どのような順序で遊離アスコルビン酸に戻るのかが気になるところです。

これには2つの経路があります。

経路1:パルミチン酸が先に切れる場合
残るのはAPSです。このAPSが、ホスファターゼによってリン酸の鎖を切られ、遊離アスコルビン酸になります。

経路2:リン酸が先に切れる場合
残るのはアスコルビルパルミテート(パルミチン酸アスコルビル)です。このアスコルビルパルミテートが、エステラーゼによってパルミチン酸の鎖を切られ、遊離アスコルビン酸になります。

この途中経過であらわれるAPSとアスコルビルパルミテートは、どちらも化粧品原料として単独で流通している成分です。つまりAPPSは、APSを進化させた原料であると同時に、アスコルビルパルミテートを進化させた原料でもある、ということになります。

補足:経路1のように、パルミチン酸が先に切れてAPSが残った場合、対イオン(ナトリウム)はどうなるのか気になる方は、講座上級編⑤「対イオンの数はどう決まるか」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

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APPSに弱点はないの?

APPSは、手作り化粧品として使う分には「不安定」という点をそれほど心配する必要はありません。それでは、APSよりも深い位置までアスコルビン酸を届けられるAPPSが最も優れた原料なのかというと、必ずしもそうとは言えません。

①メーカー推奨濃度の上限が1%であること

アスコルビン酸は、肌表面での酸化還元効果だけでなく、肌の内部に届けて使いたいという目的で選ばれることも多い成分です。皮膚内部での使用を考えた場合、いかに多くの生きた状態のアスコルビン酸を届けられるかが重要になります。APPSはメーカー推奨濃度の上限が1%であるため、APSの5%濃度と比べると、単純計算では5分の1(弊社の2%のレシピでも5分の2)しか届けられないことになります。これがAPPSの弱点の1つです。

推奨濃度の上限が1%に設定されている理由は、APPSが界面活性剤のような構造をしているため、濃度が高くなるほど肌や目への刺激が出やすくなるためと、メーカーであるレゾナック社に確認しています。日本国内の美容クリニックで5%程度、海外(韓国など)で10%程度のAPPSを使用している例もあるようですが、これらはメーカーの推奨濃度を超えた使用例であり、弊社のレシピ(2%)を超える濃度は推奨いたしません。

なお、弊社では、使用感と1袋(1g)の分量の兼ね合いから、50ml用(2%)と100ml用(1%)の2つのレシピをご用意しています。2%はメーカー推奨濃度を超えているため、特に目への刺激にご注意ください(詳しくは「注意点」をご覧ください)。

②では5%濃度にすればよいのでは?

弊社でも試したことがありますが、あまりおすすめしません。顔に塗るとパックをしたように白くなり、上から保湿剤を塗ることで、その白さは消えていきます。あらかじめ分かっていれば驚くことなく使えますが、それよりも実務上の理由として大きいのは、高濃度になるほど油分(パルミチン酸由来)の比率が増え、手や肌がベタベタして扱いにくくなるという点です。加えて、APSよりも目に対する刺激が強くなる傾向があるというのが弊社の見解で、高濃度で使用される場合は特にご注意ください。弊社で5%で作成した際には、ヒアルロン酸ナトリウムの量を減らしても、目に痛みが出ました。刺激の原因は、ヒアルロン酸ではなく、APPS自体にあると考えています。

物足りなさを感じる場合は、濃度を上げるのではなく、50ml用(2%)または100ml用(1%)のまま、重ね塗りをしながら様子をみていただくことをおすすめします。

③価格が高くなること

製造に手間がかかる原料であるため、APSと比べると原料自体の価格が高く、その分販売価格も高くなります。この点からも、5%濃度での使用はおすすめしていません。

④APSとの併用という選択肢

届けられる量を増やしたい場合、APPSの濃度を上げるのではなく、APSと併用するという方法もあります。たとえば「APPS1%+APS5%」や「APPS2%+APS5%」のように組み合わせることで、APPS本来の狙いである皮膚の深い部分への供給と、APSによる肌表面での豊富なアスコルビン酸の両方を確保できます。

弊社でも「APPS2%+APS5%」の併用ローション(50ml)を試しています。見た目は、淡い黄色みを帯びた、わずかに白みがかった液になります。かき混ぜると泡立ちやすく、容器に入れた後も、上部に泡が見られることがあります。

APPS2%とAPS5%を併用したローション(50ml)。やや白濁した淡い黄色で、上部に泡が見られる
APPS2%+APS5%の併用ローション(50ml)の見た目の例
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保湿剤は、どうしても必要なの?

はい、どうしても必要です。

保湿剤
保湿剤が、乾燥や刺激から肌を守るシールドになる

APPSローションは「しっとり系」のスキンケア用品ですが、それでも保湿剤は必ず使用してください。保湿剤は、乾燥による肌荒れを防ぐために使用するものです。APSと同様に、APPS化粧水をご使用いただく場合にも、保湿剤の使用を必須とさせていただきます。ご購入は、これらの注意点に同意いただいたものとみなします。

ここで覚えておくべきこと

APPS化粧水を使用する場合にも、保湿剤の使用は必須。

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APPSの使用感と、向いている人

APPSは両親媒性で油にもなじむように作られているため、肌に塗ると多少べたつきを感じます。弊社ではスキンケア用品を「さっぱり系」「しっとり系」「肌バリア保護系」の3種類に分類してご紹介する予定ですが(3分類の詳しいページは今後公開予定です)、APPSは「しっとり系」に該当します。さっぱりとした使用感を求める方には、あまり向いていない原料です。

APPSが向いている人

少量でも深い位置までアスコルビン酸を届けたい人、「しっとり系」の使用感を好む人、そして価格に多少余裕のある人向けの原料です。

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APPSは粉末の原料です。精製水に溶かして、化粧水としてお使いいただきます。ここでは、材料の分量から作成手順まで、順番にご紹介します。

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推奨濃度を決める

APPSのメーカー推奨濃度は0.2〜1%です。1APPSの容量は1袋1gのため、弊社では、次の2つのレシピをご用意しています。

全量濃度メーカー推奨濃度との関係
50g(≒50ml)2%推奨濃度(上限1%)を超えています
100g(≒100ml)1%推奨濃度の上限です

界面活性剤のような構造をしているため、高濃度になるほど肌や目への刺激が出やすくなります。なお、5%程度の高濃度になると、油分(パルミチン酸由来)の比率が増えて、手や肌がベタベタして扱いにくくなる傾向があります(弊社の2%では、ベタつきは感じていません)。2%は、メーカー推奨濃度を超えています。特に目のまわりへの塗り方に、ご注意ください(このページの「作り方の手順」と、「注意点」をご覧ください)。刺激が心配な方は、100ml用(1%)でお作りください。

一般的に販売されている化粧品では、原価が高いこともあり、APPSの濃度は1%以下のものが多くなっています。弊社は、2%という高濃度で扱います。ただし、濃度が高いと、沈殿します。使用する前に、軽く上下に動かして、液体を均一にしてお使いください。

使用感に物足りなさを感じる場合は、濃度をこれ以上上げるのではなく、2%または1%のまま、重ね塗りをしながら様子をみていただくことをおすすめします。

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材料をそろえる

APPSローションは、次の3つの材料から作ります。

1APPS100%単体(1g)
2ヒアルロン酸ナトリウム1%液(5g または 10g)
3精製水(各自ご用意ください)
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レシピを決める

2ヒアルロン酸ナトリウム1%液の分量(5g/10gどちらを使うか)で、全量と濃度に合わせて、以下の4パターンからお選びいただけます。ヒアルロン酸ナトリウムの役割は保湿ではなく粘性づけであることは、APS100%単体の化粧水の作り方(ヒアルロン酸ナトリウム1%液)と同じです。

全量濃度1APPS2ヒアル1%液3精製水
50g2%1g5g44g
50g2%1g10g39g
100g1%1g5g94g
100g1%1g10g89g

全体の分量(g)は、そのままmlの目安としてお考えいただけます(50g≒50ml、100g≒100ml)。

+

APSと併用する場合

APS100%単体と併用して、1本の化粧水にまとめるレシピは、APPS+APS併用ローションのページでご案内しています。

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道具をそろえる

道具は、お手持ちのもので構いません。こだわりたい方向けの選び方もご紹介します。基本的な考え方はAPS100%単体の解説と同じです。

はじめての方4コップ 5スプーン 6化粧水容器
こだわりたい方4ビーカー 5撹拌機セット 6化粧水容器
APPSは、APSと比べて粉が舞いやすく、計量時にむせることがあります。マスクを着用し、換気の良い場所でゆっくりと計量・撹拌することをおすすめします。また、APPSは撹拌時に泡立ちやすい原料です。泡が多く出ても品質に問題はありませんが、気になる場合は撹拌速度をやや落としてください。
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作り方の手順

  1. 4コップ(ビーカー)に、23を入れます。
  2. 1APPSを加えて、5スプーン(撹拌機)でかき混ぜます。APPSは粉が舞いやすいため、粉末に直接水分を落とすのではなく、先に23を入れてから、最後にAPPSを加える順番にしています。溶けるまで、しばらくかき混ぜてください。かき混ぜると泡立つことがありますが、品質には問題ありません。
  3. できあがった液体を、6化粧水容器に入れます。
  4. すぐに冷蔵庫に入れます。
  5. 容器やポストイットなどに作成日を書いて貼っておくと、消費期限の目安が分かって便利です。
作成後は、必ず冷蔵保存してください。1か月を目安に使い切ってください。
目のまわりへの塗り方にご注意ください。目をつぶった状態で、目の上(まぶたの上)から塗ることは、しないでください。目のまわりに塗る場合は、目のふちを注意深く塗ってください。目に刺激を感じたら、いったん洗い流し、次からは、目の際から少し離したところに塗ってください。特に2%(50ml用)では、ご注意ください。

ここからは、材料と道具について、もう少し詳しくご説明します。

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APPS100%単体(1g)

全体量50g(≒50ml)のうちAPPSが1gであれば2%、100g(≒100ml)であれば1%のAPPSローションになります。1%はメーカー推奨濃度(0.2〜1%)の上限、2%は推奨濃度を超えています。

APPSの推奨濃度の上限である1%は、APSの5%と比べると数字は小さく見えますが、APPSの特性(両親媒性・目への刺激・価格)を踏まえて、メーカーが推奨している濃度です。弊社の2%のレシピは、使用感と1袋の分量を考えて、推奨を超えて設定しています。物足りなさを感じる場合でも、濃度をこれ以上上げるのではなく、重ね塗りでの調整をおすすめします。

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ヒアルロン酸ナトリウム1%液

ヒアルロン酸水溶液を使う目的は、APS100%単体の化粧水の作り方(ヒアルロン酸ナトリウム1%液)と同じく、保湿ではなく粘性づけです。1APPSと3精製水だけでは水のような感触になってしまうため、ある程度の粘性を持たせるために加えています。

5gと10gのどちらを選ぶかも、APSと同じ考え方です。ヒアルロン酸ナトリウムは分子量が非常に大きいため、肌の内部にはまず入りません(ビタミンC講座 上級編①肌という壁の構造・②500ダルトンの法則をご参照ください)。肌の表面に薄い膜が張ったような感触がお好みであれば10g、苦手であれば5gをお選びください。5gの一部だけを使うレシピを組むことも可能ですが、残った分は保存状態や期間が分からなくなるため、安全のため処分してください。

分子量の出典:ホルス社「ヒアルロン酸ナトリウム1%液(F)」技術情報

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精製水

精製水は各自でご用意ください。詳しい選び方はAPS100%単体の化粧水の作り方(精製水)をご覧ください。

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コップ or ビーカー

清潔なコップであれば、コップでも化粧水を作ることができます。道具の選び方はAPS100%単体の化粧水の作り方(コップ or ビーカー)と同じです。

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スプーン or 撹拌機セット

APPSは、APSと比べて水に溶けにくい原料といわれています。弊社ではまだスプーンだけでの作成を試していないため、均一に混ざりやすいという点で、撹拌機の使用をおすすめします。撹拌機・回転子の選び方や、コンセント形状のご注意点はAPS100%単体の化粧水の作り方(スプーン or 撹拌機セット)をご覧ください。

弊社では、APPSローションを、1000rpmくらいの回転速度で、APSよりもやや長めの7〜8分ほど撹拌しています。なお、APPSは撹拌時に泡立ちやすい原料です。泡自体は品質に影響しませんが、気になる場合は回転速度をやや落として撹拌してください。

道具の洗い方はよくある質問をご覧ください。

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化粧水容器

化粧水容器は、無印良品や100円ショップなどでも購入できますので、ご自身でご用意ください。ご希望の方には、弊社でも取り扱いがあります(容器はネコポスでお送りできないため、送料が割高になります)。50g(2%)のレシピは50g(≒50ml)が、100g(1%)のレシピは100g(≒100ml)が入る容器をご用意ください。現時点で弊社が取り扱っている化粧水容器は50ml用のみです。

容器のお手入れ方法(煮沸消毒不可・キャップの扱い等)はよくある質問をご覧ください。

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全製品共通の注意

  1. 弊社で扱う製品は、すべて化粧品原料および化粧品です。栄養補助食品ではありません。飲用しないでください。
  2. お子様の手の届かないところに保管してください。
  3. 妊娠中・授乳中の方、皮膚に疾患のある方は、ご使用前に医師にご相談ください。
  4. 弊社で扱う製品に、使用開始後に一時的に症状が悪化してから良くなる、といった「好転反応」が生じるものはありません。赤みが出た、湿疹が出た、ニキビが普段より増えた等、使用前にはなかった好ましくない症状が出た場合は、「好転反応だから」と我慢せず、ただちに使用を中止してください。
  5. 分包製品は、常温(ネコポス等)で発送します。お受け取り後は、すぐに化粧水を作らない場合でも、未開封のまま冷蔵庫で保存し、容器に記載の使用期限内にお使いください。冷蔵庫に入れるまでの間は、直射日光、高温、多湿を避けてください。
  6. 分包製品を開封したら、直ちに化粧水を作り、使い切ってください。全部使用しない場合は、品質を保証できないため、残りは処分してください。
  7. 粉末や液の色が、到着時や作成時より、はっきり濃い黄色や茶色に変わっているとき、異臭があるときは、使用しないでください。APPSは、もともと白〜やや黄みを帯びた粉末です。ごくわずかな色の違いは、原料のロットや保存状態により生じることがあります。
  8. APPSは、沈殿しますが、問題ありません。使用する前に、軽く上下に動かして、液体を均一にしてお使いください。
  9. 作成した化粧水は、ご自身でお使いいただくためのものです。第三者への譲渡・販売はご遠慮ください。
  10. 配合量・濃度の調整は、お客様ご自身のご判断で行っていただくものです。

APPSローション特有の注意点

  1. はじめてお使いになる際は、二の腕の内側等でパッチテストを行い、24時間程度、様子をみてください。
  2. 赤み・かゆみ・はれ・刺激等の異常があらわれた場合は、ただちに使用を中止してください。
  3. 症状が治まらない場合は、皮膚科専門医にご相談ください。
  4. APPSは粉末が細かく舞いやすい原料です。計量・溶解の際に吸い込んでむせることがありますので、マスクを着用し、換気の良い場所でゆっくりと扱ってください。
  5. APPSは、APSと比べて目に対する刺激が強くなる傾向があります。特に2%(50ml用)で作成した場合はご注意ください。万一、目に入った場合は、こすらずに、すぐに水で洗い流してください。
  6. 目をつぶった状態で、目の上(まぶたの上)から塗ることは、しないでください。目のまわりに塗る場合は、目のふちを注意深く塗ってください。
  7. 目に刺激を感じたときは、いったん洗い流してください。次からは、目の際から少し離したところに塗ってください。それでも刺激を感じる場合は、使用を中止してください。
  8. 症状が治まらない場合は、眼科専門医にご相談ください。
  9. 作成した化粧水は必ず冷蔵保存し、1か月を目安に使い切ってください。
  10. メーカー推奨濃度は0.2〜1%です。100ml用(1%)は推奨濃度の上限、50ml用(2%)は推奨濃度を超えています。濃度が高いほど、肌や目への刺激が出やすくなります。刺激が心配な方は、100ml用(1%)でお作りください。5%程度までの高濃度は、白浮きや目への刺激が強くなる傾向があるため、スキンケア上級者の方が自己責任で行う場合を除き、おすすめしません。
  11. 保湿剤の使用を必須とします。頭皮でのご使用は想定しておりません。

ご購入は、上記すべての注意点に同意いただいたものとみなします。

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